ネイティブ講師 or 日本人講師 ?
まず、誤解させずに説明しますと、語学を取得するのに1番良い方法は、四六時中ネイティブと一緒に過ごすことです。
幼児期のうちから海外で生活したり、プリスクールなど、保育園・幼稚園の先生が全員ネイティブな環境で、一日中・毎日英語漬けの生活をすることです。
ですが、現実そういうわけにもいきません。
では、どこにも引っ越さずに現実的に英会話を習うとしたら、どのような環境が、どんな講師に教えられるのがベターでしょうか?
たった週1回の1時間という限られた時間の場合、【日本人講師の方が最適】だと私は考えます。
あなたは英語が話せない『日本語教師』
想像してみてください。
あなたは、日本で生まれ育った日本語のネイティブです。日本語ペラペラです。英語はあまり話せません。
「カナダに行ってみたいな〜。」と思い、英語をほとんど話せないままカナダに行きました。
たまたま求人のあった日本語教師になります。目の前には2歳〜小学生のカナダ人の子どもたち。子どもたちは英語しか喋れません。
英語が喋れない先生(あなた)に向かって、子どもたちは次々と質問をしてきます。
例えば、
How do you say “cicada” in Japanese?
「cicadaって日本語で何て言うの?」
と聞いてきます。
Cicadaは子どもたちにとって身近な昆虫の「せみ」ですが、あなたはcicadaという単語を知らないため、子どもたちに教えられません。
続けて小学校4年生の子に質問されます。
What’s the difference of these sentences?
①「僕昨日ここでネコ見たよ。」
②「私は昨日ここでネコを見ました。」
いわゆる「正しい」日本語は②ですが、ナチュラルなのは①ですね。
さらに、
③「僕ね、ここで昨日ネコを見たんだよ。」
また若干表現が変わり、「ここで」と「昨日」の位置が変わりました。
さて、この違いをあなた(先生)はカナダ人の子どもに説明できるでしょうか?
難しいですよね・・・
あなたは、日本語のネイティブですが、日本語を『教えられる』わけではありません。自然に身につけてきたネイティブだからこそ、分析したことがないのです。
しかも、相手の言語が話せなければ、質問を理解することも、それに答えてあげることもできないのです。
それはそっくりそのまま、英語ネイティブの講師にも当てはまるわけです。
『英語が話せる=教えられる』わけではないのです。
子育て経験者かどうかも重要POINT
ちょっと話は変わりますが、先日、イギリス人と日本人のハーフで英語を母国語として学び、日本語もかなり流暢に喋れる友人に「おむつ」という言葉を使ったところ、「おむつって何?」と聞かれました。
子育てしていたら、使わない日なんて1日もない超超使用頻度の高いワードです。
でも、逆に子育てをしていなければ使わないんですよ。1日も。
ちなみに、長年英語を勉強してきた私も、「おむつ」という英語を自分が子育てをするまで知りませんでした。
子育ての中でしか使わないフレーズは他にもたくさんあります。
「バンザイして〜。」
「お漏らししちゃったね〜。」(うんち・おしっこというワード)
「肩まで浸かって10数えようね〜。」
「手の甲までよく洗ってね〜。」
「抱っこ〜。」(ちなみにポジションや動きによって3種類言い方があります)
などなど、あげたらキリがありません。
なので、「子育てをしたことがあるかどうか」も重要なポイントになります。
英語が喋れれば、誰でも簡単に講師になれてしまう
初めて日本に住む多くの外国人は、日本語はそんなに喋れないまま来る人が多いです。
なので、就ける職業が必然的に「英会話講師」になります。需要が高いので、英語が喋れれば簡単になれてしまいます。
「日本の子どもたちに英語を教えたい!」と使命感を持っているネイティブはほとんどいません。
しかも、そうやって日本に来る外国人の多くは、若者で単身である場合が多いです。
子育ての経験はありませんし、日本語の子育てワードももちろん知りません。
日本人講師のメリット
日本人だからこそ、つまずくポイントが分かったり、恥ずかしがる気質を理解してあげられたり、子どもとの関係性を深めることができます。
また、教室でのお子さんの様子や、お家でどの様に過ごしたら良いかなどを保護者の方に詳細に伝えることもできます。
逆もしかり、「うちの子今日保育園でこんなことがあって、ちょっと気分が落ち込んでるんですけど、体調が悪いわけではないので、大丈夫です。様子見ながら参加させてあげてください。」
や、
「ごはんを食べるときに使えるフレーズってどんなものがありますか?むしゃむしゃ、モグモグとかってどう言うんですか?」
などと、気軽に伝えたり、質問や相談をすることができます。
まとめ
語学を取得するのに1番の方法は、海外で生活したり、プリスクールなど、保育園・幼稚園の先生が全員ネイティブな環境で、一日中・毎日英語漬けの生活を送ることですが、それが現実的にも金銭的にも難しい場合、
そして、親御さんが英語が苦手な場合、
- 日本人講師
- 子育て経験者
が、子ども英会話の講師にはもってこい!ということです
以上を踏まえて、「英語は絶対ネイティブに教えてほしい!」と思っていた方は一度考え直してみてください。
※もちろん素晴らしいネイティブ講師も存在します(超レアですが)!
ぜひ英会話教室を選ぶ際のひとつの基準にして頂けたらと思います。
筆者プロフィール
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